港区オフィス移転を伴うハーマンミラー社製家具(プラットフォームベンチ)の梱包保管事例 |デザイナー:ジョージネルソン編
新築のオフィスに引越しすることが決定した。しかし、すぐに入居できない時、退去の日取りが迫っていたら…様々なご不安があると思います。また、こだわりのオフィスには、沢山のデザイナーズ家具などがあったとしたら…
こんなお悩みがあるのではないのでしょうか。
- 安全に預かってくれる倉庫に預けたいが、家具を預けるのは、どんな保管庫がいいのか…
- ブランド家具の価値をしっかり理解してくれる業者はあるのか。
- オフィスの移転から、荷物の梱包、倉庫保管まで一社で全部任せられる業者にしたい。
…様々お悩みあると思います。
今回は、当社プレミアムストレージサービスでお悩みを解消した、そんな企業さまの “デザイナーズ家具の倉庫保管事例”をご紹介いたします。
2021.2記事を改善してます。
目次
お預かりしたデザイナーズ家具は…
〔作品名〕
Nelson Platform Bench(ネルソン プラットフォームベンチ)
〔ブランド〕
Herman Miller(ハーマンミラー)
〔デザイナー〕
George Nelson(ジョージ ネルソン)
〔サイズ〕
W1525×D470×T356(㍉)
〔材質〕
メープル材(本体+ベース)
プラットフォーム ベンチ
通称「ネルソンベンチ」といいます。
1946年に発表されたシンプルで機能的なベンチは、モダンデザインのシンボルであり続けています。
乳白色のメープル材を使った座面は、さわり心地良く、直線的で、美しいフォルムです。
格子状の座面の隙間を通し差し込む光…
そして、そこから映し出される影は、過ぎ行く時間に応じて、その場にメリハリをもたらし空間を演出してくれます。
この作品は、ネルソンが ”ハーマンミラー社” のために初めてデザインした作品だそうです。
「目的を明確に示す外観を作ること。」というデザイン理念をネルソンは掲げていたそうです。プラットフォームベンチは、ネルソンの理念を忠実に守り、制作された家具といえるのではないでしょうか。
シンプルで流行に左右されない一貫性のあるフォルムは、用途を選ばず様々な使い方が可能でした。テーブルとして、テレビ台としてなど、自分自身の好みに合わせ自由に使えるシンプルなベンチは、現在でも世界中の人々に価値を提供し続けています。
コンセプトの失敗例だった…
このベンチ当初は、ニューヨークにある自身のオフィス向けに制作したのだそうです。
その目的は、訪れた来客をこのベンチに座らせ、早く帰ってもらうことでした。
しかし、オフィスに訪れベンチに座った人々は、その場を快適に感じ、腰を上げなくなってしまったというエピソードがあるそうです。
George Nelson
(ジョージ ネルソン)とは
1908年生誕、アメリカ出身のデザイナーです。1945年ネルソンは、独自の感性で、壁(ウォール)の厚みに対し、ふと「もしそこに、扉が付いていたら…」と考えたそうです。
そんな、独創的な発想から収納家具「ストレージウォール」を考案いたします。そのストレージウォールが雑誌「ライフ」で大きく取り上げられました。そしてそれが、ハーマンミラー社創業者D.J. デプリーの目に留まったそうです。
その後、ハーマンミラー社より正式に依頼をうけ、25年以上デザインディレクターを務めました。
この「ストレージウォール」が、現システム家具の先駆けとなり、オフィスや家庭の家具の方向性を大きく変えます。
また、ネルソンは、人材の起用にもセンスがありました。当時無名だったチャールズ・レイ・イームズ夫妻 をデザイナーとして起用いたします。
そして現在、そのイームズといえば、ご存じの方も多いと思います。
皆さんもご存知の通りハーマンミラー社の代名詞ともなっています。
またネルソン自身も、数々の名作をデザインし、ハーマンミラーの世界企業躍進へと、最大の貢献をいたしました。
ネルソンの考え方
ネルソンのデザインは、はっきりとしたコンセプトと一貫性がありました。次のようなことを語っていたそうです。
デザイナーは、自分たちの行動が、人や社会にもたらす影響を絶えず理解しなければならず、何かに特化するよりも、広い知識と理解を身につける必要がある。トータルなデザインとは、すべてとすべてを関連づけるプロセスにすぎない。
家具、人、仕事などの相互作用を熟慮し「システムとしてのデザイン」をコンセプトに生みだされた数々の作品は、今も世界中の人々に価値を提供し、時代を超え愛され続けています。
我々スタッフが思うこと
ネルソンの「システムとしてのデザイン」概念は、非常に卓越した企業家のようだと感じました。何百年も続いていく仕組み、それを考えて事業を考える企業家の思考。相関関係を考えデザインされた家具は、機能的で自ずとシンプルになったように思えます。どの場所にも、どんな時代にも溶け込む家具。それこそ、永遠に世界中の人々に愛され続ける家具のあるべき姿ではないでしょうか?我々のサービスもそのようなものでありたいと感じてしまいました。
家具の梱包作業を実行
全体を包み込む
まわりを片付け、倉庫保管に伴う専用梱包をいたします。保管するために準備した専用資材を用います。
プラットフォームベンチ全体を包み込むように保護していきます。
専用テープで隙間を埋める
海外輸送用梱包の経験のあるベテランスタッフがプロの技術で確実に梱包したします。
ホコリが入り込まないように、資材の隙間も専用テープで貼り合わせ埋めていきます。
角の部分まで丁寧に包み込みます。全体を包み込んだその周りを、さらに頑丈な資材で覆います。
ニ重で頑丈に梱包
この梱包した家具がどのようなものか?全スタッフが理解できるように、家具の形をなるべくそのままに出します。
そして、必要事項を記載していきます。梱包~運び出し作業が終了して、横浜市にある本社倉庫に向かいます。
安全に保管ラック格納
現地オフィス内で梱包されたプラットフォームベンチが、本社倉庫に到着いたしました。
早速格納作業を開始いたします。
2名のスタッフは、慎重に格納していきます。
防湿対策のためにシリカゲル(乾燥剤)をいれます。
専用ラップで密閉して防塵対策をしていきます。
今回事例の企業様は、様々なデザイナーズ家具を所持していました。その為、荷物の積み重ねにもとても注意が必要です。
安全の担保を最優先に、上下2段に分かれた連結されたラックにプラットフォームベンチは無事格納されました。
保管ラック格納作業が終了して
スタッフコメント
F様この度は、「荷物お預かり便」をご利用いただき、誠にありがとうございました。お預かりした家具は、その期間が終了するまで大切に保管管理させていただきますのでご安心くださいませ。新オフィス移転時の際もどうぞよろしくお願いいたします。
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