引越を伴う大切なヴィンテージ楽器の倉庫へ預かり保管!プロミュージシャンのお客様と関わるプランナーの役割
大切な荷物を “どこかに” 預けなければいけないとき…
建て替えリフォーム、物件の売却
長期転勤や出張、親の介護をするため部屋のスペースを空ける
退去日と入居日の日程のズレなどで・・・
様々なご事情により、荷物を一時どこかに預ける(倉庫に保管する)必要が出来てしまうことがあると思います。
そんな時、大切な高級家財やヴィンテージ楽器などを持っていたら、
「しっかり預けられる業者が見つからない!」
「保管だけではなく、運搬が心配!」
「引越・預かり~全て1社で可能な業者は?」
など・きっとご不安は尽きないと思います。
今回は、大切なヴィンテージ楽器の取り扱いに対してお悩みのお客様 “Philip Woo” 様(フィリップ ウー様)のヴィンテージ楽器お預かり保管事例をご紹介したいと思います。
目次
お客様のお悩みは、退去日と入居日の日程のズレ
そのようなことをお聴きいたしました。
そこで、当社でも音楽好きで本人もバンド経験のある当社プランナー
「一度是非、お荷物を見せてください。」
「打ち合わせをさせてください。」
と現ご住居に訪問してのプランニングへ向かいました。
倉庫に預けたい荷物は、ヴィンテージ楽器が沢山!
フィリップ様の現ご住居に到着します。
そこで、所狭しおかれた楽器やそのケースの量には、驚きました。
「これは、すごい量ですね。」
「こんなに沢山のキーボードが・・」
「ずいぶん古いもののようですが・・」
しかも、「かなり使い込んだキーボードだし、ヴィンテージのキーボードやスピーカー、かなり高価で大切にしているんだろうなぁ」と感じていました。
“もしかしたら、すごい人かなぁ…“
そう思いながらもお客様のご要望が叶えられるように、プロのプランナーとして荷物のお預かり便のご提案させていただきました。
その内容にご理解いただきご成約をいただきました。フィリップ様、本当にありがとうございます。
詳細は後ほどメールで送りました。
〈後ほどフィリップ様へ送ったメール〉
その後、会社への帰路その途中・・
今後の引越保管プランをあれこれ整理しながら、いろいろ考えているうちに、フィリップ様のことが気になり、
「どんなアーティストなんだろう…」
とリサーチいたしました。
その時、フィリップ様はキーボード奏者であり、プロのミュージシャンであることがわかりました・・・
伝説のR&Bグループ“メイズ”のキーボードアーティスト
ご紹介させていただきます。フィリップ ウー様は、プロのキーボードアーティストです。
その演奏は大変ソウルフル!
変幻自在に音色を変え、魅せて聴かせて、まさに、“キーボードの魔術師”です。
フィリップ様は、10代の頃に地元のワシントン州シアトルに訪れた、“ロイ・エアーズ”と出会い、そのステージに上げられたことからキャリアをスタートさせたそうです。
1975年には、ニューヨークに移住。
1976年7月 “ロイ・エアーズ・ユビキティ”のメンバーとして参加したアルバム『エヴリバディー・ラヴズ・ザ・サンシャイン』が全米リリースされ、大ヒットします。
(以下の参考写真)
この作品が実質的な、初レコーディングだったそうです。
作品は、最高傑作と言われていた前作を超え “ダントツでキーボード光っている” と批評されています。
フィリップ様は、ニューヨークで人気のキーボード奏者となった後、名曲『ジョイ&ペイン』『ビフォー・アイ・レット・ゴー』など、日本でも大変有名な伝説のR&Bグループ “メイズ(メイズ・フィーチャリング・フランキー・ビヴァリー)” のメンバーとして活躍されます。
その後、ホイットニー・ヒューストン、スティーヴィー・ワンダーなど、様々なビッグアーティストのサポートも務め活動拠点を日本へ。
現在では、平井堅、久保田利伸、エグザイルなどの楽曲提供やプロデュース、ライヴやレコーディングでも活躍しながら、メイズのメンバーとしても活動を継続しているそうです。
プランナーは、それを知り「今回、倉庫で保管する楽器の価値をしっかり調べる必要があるな!」とすぐに調べ始めました。
予想していた通り、楽器類はヴィンテージで、価値も高く、取り扱いに注意が必要でした。
自社室内倉庫でお預かりしたヴィンテージ楽器について
今回、自社室内倉庫でお預かりした、フィリップ様のヴィンテージ楽器の一部をご紹介いたします。
≪レスリー・スピーカー≫
レスリー・スピーカー (Leslie speaker) は、1940年代にドナルド・レスリー (Donald Leslie) によって考案され、当初は「ビブラトーン (Vibratone) 」と言う名称だったようです。その音色の特徴はドップラー効果の揺らめくような深い音です。消防車が離れていくとサイレンの音が段々下がって聞こえると思います。これがドップラー効果です。この効果を利用した音がレスリー・スピーカーの特徴です。レスリー・スピーカー内にあるホーン/ローターを回転させることでドップラー効果を生みだし、ビブラート、トレモロなど、深い音程の揺らめきをもたらすそうです。レスリー・スピーカーは、1960年代以降、相性の良いハモンドオルガンとともに、ロックでも使用されはじめます。ハモンドオルガンの愛用者として有名なキーボード奏者には、ディープ・パープルのジョン・ロードがいます。
アルバムマシンヘッド “ハイウエイスター“ で、その音に覚えがある人も多いのではないでしょうか?
≪ハモンドオルガン≫

ハモンドオルガンは、当時大変高額だったパイプオルガンの代わりに、教会でゴスペル音楽に使用されました。その後、様々な音楽シーンで使用されていきます。しかしその構造上、大きく重くなってしまうデメリットがあり、1970年代末からシンセサイザーへとニーズはシフトしてしまいます。時代のトレンドはやがて、シンセサイザーの音にも飽きはじめてしまいます。そして、再びハモンドオルガンが生産されはじめました。しかし、昔のトーンホイールが生み出す深みのある太い音は、再現することは難しく、音にこだわりを持つプロのキーボード奏者は、今でもヴィンテージのハモンドオルガンを使用するそうです。
≪Hohner社のclavinet:クラビネット≫
≪Wurlitzer :ウーリッツァー≫

当初は、学校用教育楽器の位置づけでした。しかし、その温かみのあるソフトな音色にたくさんのアーティストが使用しはじめたそうです。そして一躍ブレイク!金属製のリードをピアノに似たフェルト・ハンマーで叩く構造で、パーカッシブな音色を奏でます。
この打鍵の強弱で奏でる音はウーリーサウンドと呼ばれています。
念入りな事前打ち合わせ
すべてのヴィンテージ楽器を調べ終え、運び出し~倉庫保管、格納までの一連の流れを確認します。
関わる全てのスタッフを集め、綿密な打ち合わせを行いました。
搬出経路など綿密な打ち合わせを実行します。
フィリップ様の要望、ヴィンテージ楽器の取り扱い、搬出経路、近隣への配慮、ハードな部分だけではなく、その思いやこだわりを含めスタッフ全体で情報を共有します。
そうして、繰り返し意見交換や議論をして「共通の目的」を定め作業の日を迎えました。
運び出しは速やかに!
今回のご要望の一つに「運び出しは速やかに行ってほしい!」というご要望がございました。
お客様のご要望を聴き、さらに安全かつ確実な作業で実行します。
予め打ち合わせしていた通り、搬出経路を養生(建物保護)し運び出しを行います。
楽器には細心の注意を、近隣建物にも配慮を忘れません。
計画通り無事に運び出しが完了いたしました。
丁寧に積み込まれたヴィンテージ楽器類は、現ご住居を離れ、都内から “神奈川県横浜市にある当社の室内型自社倉庫” に向かいます。
室内倉庫保管ラックへ安全に格納
室内型保管倉庫にトラックが到着し、それぞれが格納準備に入ります。
格納作業では、荷物を積み重ねる際の順番にも配慮いたします。
防塵・防湿対策、セキュリティ管理体制、などありとあらゆることに注意をして、安全かつ確実に作業を完了させます。
当社では「倉庫内の作業過程や格納後の保管ラック」を各お客様にご報告レポートとして、写真で撮影し、メールまたは、郵送でお送りしています。
倉庫内作業は「ブラックボックス」になりやすく、倉庫内で “どんな作業” 行われているかを、お客様にお見せすることで、ご安心いただくためです。
このお客様に送るご報告写真が、倉庫の高い作業品質を担保できる理由でもあります。
格納作業が無事完了して、撮影された写真は編集されてフィリップ様の元に送られました。
楽器保管中パークハイアット東京52階LIVEへご招待!
荷物の格納作業が終了しフィリップ様へご報告いたします。
すると、フィリップ様からサプライズが・・
〈フィリップ様からの招待メール〉
音楽が大好きなプランナーは「え~っ本当ですか?いや~、ありがとうございますっ!」本当にうれしそうでした。
「PARK HYATT TOKYO でLIVEを行うので来てくださいね。受付で名前を言ってくれればOK!」
とおっしゃっていただきました。
パークハイアット東京で、素敵なピアノライブが行われました。
会場では、フィリップ様と記念写真まで撮らせていただきました。
ありがとうございました。(*^^)v
保管倉庫出庫~運び出し日の決定に伴うミーティング
いよいよ、都内へヴィンテージ楽器と家具家財の運び出しが決まりました。
再び搬出チームが結成され、ミーティングが決行されました。
運び出し(搬入)に関わる各スタッフがチームとなり「共通の目的」を確認して当日の成功へ向けて準備を整えます。
運び出し作業開始~完了!
キーボード、シンセサイザー、特に重量のあるレスリー・スピーカーは慎重に、静かに、振動を与えないように、丁寧に台車で押して運んでいきます。
高級家財の取り扱いに慣れたベテランスタッフにも緊張感が走ります。
プランナーから事前準備で聴いた一言一句を思い出し、プロとして安全かつ確実に作業を実行していきました。
途中から、プランナーも “プロジェクトマネージャー” として合流いたしました。
スピーカー中のホーンの状況も時折確認いたします。
すべての搬入作業が終了して、フィリップ様にも最後の確認をしていただきます。
ご納得いただき、最後はMini moog (シンセサイザー)を持ち上げながら、現場スタッフ達と
そして、パークハイアット東京以来、プランナーも記念撮影をさせていただきました。
無事に価値ある家財の搬入が終わり、スタッフは、やっと笑顔になれました。
今回は特に、価値の高い(思い入れも強いという意味でも)ヴィンテージ楽器でした。
我々スタッフは、緊張感を持って作業に取り組んで参りました。
無事にご希望の場所に設置できて何よりです。
さらに、しっかり使えるか、元通り音がでるか?見届けられると安心ですが・・・
荷物の一時預かり~作業完了、その後・・・
数日後、フィリップ様より一通のメールが届きました。
〈フィリップ様よりメール〉
今度は、バースデーLIVEの招待でした。フィリップ様は、物静かで本当に親切な方です。
プランナーもすぐに返信いたしました。
〈フィリップ様へお礼メール〉
今回のバースデーLIVEには、当社の倉庫でお預かりさせていただいた、ヴィンテージ楽器を使用して演奏をされるとのことでした。
お届けしたヴィンテージ楽器で、我々の「プロとしての作業完了を確かめたい!」という気持ちもありました。
ヴィンテージ楽器の奏でる音と作業完了の確認
≪レスリー・スピーカー≫
≪ハモンドオルガン≫
≪Mini moog :シンセサイザー≫
≪Wurlitzer :ウーリッツァー≫
≪RHODES≫
今回の「荷物お預かり便」で取り扱った価値ある家財(ヴィンテージ楽器)たちが、ステージに余すことなく、セッティングされ演奏が開始されました。
その素晴らしく、ソウルフルなキーボードの演奏に圧倒されました。
そして、その伝わる演奏こそが、我々にとっての “作業完了” を意味していました。
「ひときわ感極まるものがありました。」と後日プランナーのウチガサキは語っていました。
本当に素晴らしいBIRTHDAY-LIVEにご招待いただきまして、フィリップ様ありがとうございました。
フィリップ様よりお手紙とお客様との関わりを通じて・・
今回のフィリップ様をはじめ、倉庫を使った家財取り扱いサービスでは、本当に様々なお客様と出会います。
皆さん親切で気さくな方々ばかりです。
〈後日フィリップ様より届いたハガキ〉
搬出・保管・搬入をお願いしました。予定以上に荷物が増えてしまった時も、何度か日程を変更した時も、快く引き受けてくださいました。搬入当日は雨でしたが、スタッフの皆さんは常に笑顔で荷物を大切に扱ってくれ、全く疲れを感じさせない引越しでした。どうもありがとうございます。
〔最後に一言〕
もし、また転居する時には、迷わずチトセ(プレミアムストレージサービス)さんにお願いします!
我々は、お客様方に恵まれています。
今後も沢山のお客様と出会い、その出会いを大切にし、サービスを通じて心繋がる関わりを継続していきたいと思います。
我々は結局のところ、
が一番だと思います。
いつまでも、親切で信頼される人のためのサービスを心掛け、お客様や関わる人たち、皆様方のお役に立てるように、励んで参ります。
フィリップ様、この度は、当社をご利用いただきまして誠にありがとうございました。
フィリップ様の、今後のご活躍とご健勝をスタッフ一同、心よりお祈り申し上げます。
ご親切の数々、本当にありがとうございました。また是非LIVEに伺わせてください。
( STAFF:UCHIGASAKI )
お気軽にご相談くださいませ。
価値ある家財のお取り扱いでお悩みのお客様方、お気軽にご相談くださいませ!
スタッフ一同、心よりお待ち申し上げます。
注)2018.6.社名変更「プレミアムストレージサービス」